４．乾燥機 洪水被害の一般例
浸水レベル１（上図目安ライン以下）
冠水後、排水・洗浄など防錆対策をすぐに実施せずに一定期間放置された場合は、下部スクリュー(ベアリング・下部モーター・スクリュー・昇降機下部ベアリング）などに腐食が進行している可能性があります。
修理に当たっては、多くの個所の分解・点検・部品交換が必要な場合があります。
浸水レベル２（上図目安ライン以上）
修理目安ライン以上に冠水した場合は、バーナー・ポンプ・ギアモーター・送風モーター・水分計検出器・インバーター・センサーなどが冠水し、電子機器の損傷も見込まれるため、なかには廃棄せざるを得ない場合もあります。被災時には難しい場合もあるでしょうが、可能な限り早めに専門家のチェックを受けて下さい。
特に、制御盤が冠水した場合は、電装品の浸食が進行し、より厳しいものといえます（電装品は旧型の部品入手が困難な場合が多い。）。
被災後の乾燥機室の状況 |
タンク上部まで浸水した痕跡 |
水没した操作パネル |
操作パネルの内部 |
水没した燃料タンク等 |
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乾燥機運転前の点検チェック項目
浸水レベル１以下であっても水に浸かった部位などは取り外し、水洗いして天日で完全に乾かした上で、次のチェック項目で不具合があったら最寄りのＪＡ農機センター・農機販売事業者に相談して下さい。特に電気系統に浸水がある場合は、専門家のチェック前にスイッチを入れないで下さい。
- プーリー、軸にサビなどがないか、また、軽く回るのかを確認する。
- 各部ベルトが劣化していないか、チェーンにサビがないか、張りが適正か確認する。
- 各注油箇所（チェーンなど）にオイルや耐熱グリスを注油する。
- 燃料タンク内に、ごみ･サビがないことを確認し、燃料(白灯油)を給油する。
- 送油ホース内のエアー抜きをする。
- 掃除口や点検窓が閉まっているか確認する。
- 送風機のダクトに折れや極端な曲がりがないのかを確認する。
- 各差込プラグ・コネクターにサビがないか、しっかり差し込まれているかを確認する。
- 漏電ブレーカーが適正に働くのか（電源を入れても作動しないこと）を確認する。
- 送風運転、張込運転、乾燥運転の順に異音等がないかを含め作動を確認する。
