-運搬と腰に気をつけよう!-
先ごろ発表された今年の稲の作況指数は102ということです。平年作と比べて2%多く収穫されるという意味でしょう。つまり、コンバインで収穫し、圃場から乾燥機に運ぶ量が2%多くなります。袋取り方式ならば、運ぶ袋の数が増えますし、グレンタンク方式でも、トラックへの過積載はできませんから、往復回数が増えるでしょう。乾燥が終わったあとのもみすりなども扱い量が増えます。
 機械化一貫体系が出来上がったといわれていますが、圃場での人力運搬作業、乾燥・調製関係での人力運搬作業、など、まだ人の巧みさに頼っている部分もありますし、前後作業が機械化によって軽労化されると、残された人力依存作業が相対的に負荷の大きいことになってしまいます。
 では何に気をつければよいでしょうか。基本は「背筋を伸ばす」ことと「荷の重さに関係なく、基本姿勢を守る」ことです。荷の重さより姿勢が腰に影響を及ぼします。です。「背中を丸めない」ことを意識しながら、以下のような配慮もしましょう。1.荷を体に近づけて運びましょう。腕を伸ばして持つことは避けましょう。重心が体から離れるような荷は、二人で運びましょう。運搬台車などがあれば活用しましょう。2.膝より下の荷を持ち上げるときは膝を曲げ、腰を落としましょう。上体だけを90度以上前傾することは腰を痛める原因となります。膝を伸ばして腰だけ曲げると腰を痛めます。3.しゃがみ姿勢では片膝をついて背中の筋肉への負担を軽減しましょう。4.作業の前や休憩時間にはストレッチをして急激な負荷変動にも耐えられるよう心がけましょう。

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